『統計学が最強の学問である』

統計学が最強の学問である!とし、統計学は意思決定、重要な判断を下す際にきわめて万能なツールとしている。それはまるで有能な顧問を雇うようなものであり、どんな分野の議論 においても、 データを集めて分析することで 最速で最善の答えを出すことができ、ほとんどすべての学問に関わる学者は統計学を使わ ざるを得ない時代 がすでに訪れているとかなりの鼻息だ。

利益を最大化する企業活動ならば、消費者行動を分析しモデル化して、最善のアプローチを施せばよいわけだが、うーんそれほど単純化できるものだろうか?と疑念が。データ解析によほどの信頼感がなければ、予測モデルと一蓮托生とはゆくまい。また、統計分析は科学的エビデンスに基づき、完全客観的で主観の入る余地がないため、最善の道を最速で提示できると主張するが、果たしてそうだろうか?分析はしてみたが、中途半端な誤差に迷い、あいまいな因果関係に揺れ動かされるのではないだろうか?つまり、統計学を理解しそのリテラシーを高めることには十分な意味と効果が認めらるが(カモられないため)、統計学そのものがより最善な未来を指し示してくれるというわけではないだろう。