葬列

その報はGW前のことだったけれど、諸々の諸条件と整えるために、葬列はこの日に予定が組まれた。その人のことは同級生の親御さんであり、某団体の先輩という繋がり以外に、さしたる濃い関係性もない繋がりを保っていた。葬列はまるで、平面に口を開けた無限の穴を覗けという。多くの人がそうであるように、その大きな穴を覗いた。友人は赤くはれぼったい目で迎えてくれて、大変でしたねと口を開き、その最期の様をしばしの間、聞き入った。やはり人一人が命を終えることというのは、大変な様であったろうと想像するしかない。想像は可能だが、それはやはり経験とは違う。遠方故、弔問が難しかった友人の弔意を添えその場から離れた。その後は出棺まで交通整理の手伝いをして帰る。