
甲府は盆地のまちである。この日は全国的に気温の高い状態にあったため、赴いた甲府のまちを歩いただけで汗がジワリと湧いてくる様であった。盆地は、四方を高い山脈に囲まれるため風の通り抜ける道が少なく、いわば締め切った部屋みたいなもので風通しがよろしくないのではないか。
甲府は扇状地のまちである。まちをぶらぶらと歩けば地形が総じて傾斜しているのがわかる。北から南に向かって緩やかに下っている。ビー玉が永遠に転がり続けるまちである。南下は揚々、北進は気が重い。この日甲府は29℃の気温を記録した。天気も地形も厳しめであった。