不審者現る?

良い悪いの判断の難しいことが起こるのが、世の常で、これもまた頭をひねる話なのです。五年生の長女がクラスメイトと下校の道すがら、見知らぬおじさん風情の者から声を掛けられた。「おじょうちゃんら、濡れちゃうじゃぁないか、送って行こうか?」と。確かに雨が降っていたようで、其れも不意の雨だったため、三人組んで歩いていても、傘はひとつ。端の者は濡れていたと云う。帰宅後、三人は親にその様を報告したという。親にしてみれば、それは気持ち悪いということで、学校に連絡。学校はそのような事案が発生したということで、警察にすぐに通報したという。警察は直後に、親御さんに折り返し電話して、事情聴取のような話が始まった。どんな人物であったのか、どんな車であったのか等々。当時の状況を覚えて居たのは長女で、車のナンバープレート、車の色、形等を記憶したままを話をしたようで、警察はその車輌を照会して、所有者に聴取をすると、その不審者と疑惑を掛けられた人物は元●●で、雨に濡れてほんとうに心配だから声を掛けたという事情だということが分かった・・・。そうなってくると、不審者ではないかと、学校に連絡した親御さんや、車輌情報を記憶して提供した、長女らにしてみれば、人の親切心を切り捨てるように疑いの目を向けたことに、後悔し、その声をかけてくれたおじさんにしてみれば、親切心から声を掛けたものの、その後警察から、不審者の嫌疑を掛けられ、恩を仇で返され憤慨しただろう。もし仮におじさんが、雨に濡れる小学生に「雨にぬれるから、早く帰りな」で終わり、「送っていこうか?」が無ければ、たぶんこんなややこしい話には成らなかったろう。ほんと難しいというか、誰が悪いわけでもない、誰を責める気にならない、やるせない気にだけなってしまう話である。