
お客さんにプリンを頂いたので夜、食す。濃厚な味わい。甘味に頼らないところが良い。さて、お客さんといってもこっちではなくあっちである。さてさて、今年も読み聞かせが始まっている。この時期鴨川図書館が二ヶ月ほどの長期休館期にあるので、館山市図書館まで赴き本を調達した。手間の掛かる話だが、それでも欠かせないのは「本に恩返しをせねばならない」と思っているから。勝手に。後付的に。そう、人は15年ほど生きればそれなりの出会いはある。野球。サッカー。アイドル。規範的に恩師。道徳的に両親。道を踏み外して○○。そして謙虚に向かい合えば、支えてくれた大きさに感謝し、感謝を忘れずにいれば、受けた義を、分け与えられた喜びを返さねばと思いが至ることになる。こればルールではなく物理的な反応に近い。さらに話を進めるには個人的な体験に到らねばらならぬことにやや後悔がはじまったが、前に進む。そう、本に恩義を感じている。本に助けられてここにあると思っている。正確を期するならば言葉ということになる。単語でも述語でも、数字で漢字でも、英語でも和語でも、煌びやかな言葉でも素朴な言葉でも。ナイフのような言葉でも花のような言葉でも。とにかく言葉に感謝している。言葉は感情の元素である。とまでは云えないが、言葉はそこいらを掘り出して自らを地上に持ち上げてくれたことに感謝して止まない。感謝があって苦なぞあるはずもない。