拍子木

前日の夜に長男が火の用心のカチカチが欲しいとよく分からない欲求を口にしてきた。どこでどう見たのか聞いたのか分からない名詞達が脈絡も無く現れるそれこそ子育てで、妄想世界に生きる長男のことだから、と。戸惑いながらもそれに載って委ねてみることが楽しいと思える。土曜日で特に予定らしい予定もないものだから、そうすることにした。この日はお昼を境にしてその前後で鴨川は豪雨に見舞われていた。時間当たりは15mm前後の棒グラフを描いたに過ぎないが、そもそも、久方ぶりの雨であったこともあってか、体感以上の豪雨だと思っていた。ホームセンターに行き、材を買い、雨の当たらない倉庫の中で、材を切り、表面を削ぎ、ヒモを通して完成。ペイントは子供に任せた。大層気に入ったようで枕元に置いて眠りに付いていた。