
ポルターガイスト現象により体が激しく上下している訳ではない。優秀選手賞を獲得し幕を閉じたはずの体操教室であったが、長女の体操への熱は冷めるどころか益々上昇している。逆立ちを完成させたいという熱心な姿勢により、日に日に逆立ちで制止する時間が僅かながらも伸び、今度は前転前周りだという。カタカナでいうところのハンドスプリング。そいつを攻略したくなってきたという。友達の中にそいつを上手く出来る仲間がいるのか、あるいは、テレビかどっかでみたのか、畳みに布団を敷き、狭いアパートの端からは端までを助走区間として、夕食の時間を前後して、窮屈な家でダッシュして加速してハンドスプリングの練習を重ねる。そうだ。小学校の頃ってそんなものに夢中になった。違うのは環境で、やり方が周り方が分からなければ、内村航平がyoutubeで指導もしてくれる。それでも出来なければ、検索しまくってコツを探してる。そんなこんなで研究してイメージして練習してを繰り返せば、下手なりに形にはなってくる。まぁその頃には家中あきれ顔で、いい加減、もう辞めなさいっ!って声が台所から聞こえてくる!