芥川賞

大きな波が打ち寄せては消波ブロックにぶつかり、しぶきをあげて散っていく。なんでも芥川賞はTVでよく見る又吉直樹氏の「火花」、そして羽田圭介氏の「スクラップアンドビルド」だという。おめでとうございます。最期に読んだ芥川賞は24年の田中愼弥の「共喰い」。あれは良かった。実にわかりやすくてよかった。さて、世の注目を集めるにつれ、良いも悪いも集まりだすのだろうが、ぶんがくが注目されるのは大変喜ばしいこと。やっぱりぶんがくは、言葉のみで人を喜ばせたり悲しませたり勇気付けたり、或いは人生を決定付けてしまうことの出来るもの。ほんと凄いとおもう。いや、恐ろしいと感じることもある。又吉直樹氏は太宰治を耽読したというが、小生の書架には「人間失格」と数冊の文庫本が収まっている。よく読んだことない。いかんせん、かっこよすぎて、メジャーすぎて、少し遠くにあったが、19歳に津軽平野に赴き、生家である斜陽館(当時はまだ旅館として利用されていた)に泊まっては、感慨にふけるというそれらしい旅もしていた。太宰の本名は津島修治。地元では大地主の系譜にあり、そこから逃れるようにもて余るように運動に事件に身を投じる。最期はなんともな結末なんだが、それがとてもそれらしいと思える。最後に「火花」勿論未読だが、kindleで1000円なので読んでみるかもしれない。