さよなら1500LHX

主桁が川の南北に繋がり仮設橋設置工事は山場を越えた日、貝渚橋仮設橋の建設に重要な役割を果たした1500LHXはその役割を終えた。エンジンに潜むモンスターを解放し、その回転数を高め、数トンにも及ぶ巨大な鉄鋼の主桁を天空高く持ち上げ、回転し寸分の違いなく設置し、人力の及ばない領域で精密にダイナミックに国造りを行ってきた1500LHXは今、車幅3mにも満たないトレーラに載せられ四肢を失い、達磨のように瞑想し黙している。巨大な力を持つものの宿命として優しく在らねばならない、或いは従順でなければならない。それが道理である。でなければ世界は火の海に沈む。再びの国造りの時まで、自らその力を再び封印し眠りにつこうとしている。ありがとう。さようなら。