とべバッタ

最後の読み聞かせは「とべバッタ」にした。家にもあるが、ビッグサイズを図書館から借りてきた。有名な本だから子供達も既読ではあろうが、その内容からして最後にふさわしいと思った。反応は良く、終始ざわついていたクラスであった。何度と無く読んだ本であったが、改めて読んでも深い。内容はこうだ。バッタは捕食者から隠れて暮らしていた。けどそれが嫌になった。ある日、石の上に現れた。もちろん、捕食者に狙われた。その時、大きくジャンプして捕食者をやっつけた。けど、ジャンプした後は再び捕食者の処へ落ちるしかなかった。その時、背中の四枚のはねに気が付いた。それを駆使して、再びの危機を脱し、遠くまで飛んでいった。というもの。これらシーンが全てが人生そのものだが、なによりのハイライトは、背中の四枚の羽根に気が付いたという点。それは今まで出会ったことのない自分。未知の可能性を備えた自己。ポテンシャルを隠し持っていた自分。出会えたのは、決意したから。出会えたのは、自己の限界に立ち向かったから。そうやって世界は押し広げて行くもの。素晴らしいワンダフルワールド。絵は力強く、ラディカルで、内容はシンプル。なんだけど、分かる人には分かる深さがある。二年生にだっって、そこまで分からなくても、分かるところはあるはずさ。自分に隠された四枚の羽根で遙か彼方まで飛んでいって欲しいもの。