
内房にて現地調査。前日の大雨がうそのように真っ青な空で太陽光がまぶしい。現場は山深い。ひっそりと威風堂々と森はそこにある。二酸化炭素を吸収し酸素への変換工程を光と水によって永劫に稼働させている自律的で誇りある一大工業地帯である。表道路は舗装が行き届き管理状態はいい。裏の林道も比較的管理が良い。森の地理的な奥深さは思想的な奥深さいに変換され信仰に結びつく。参拝道に置かれた巡拝の道標は思想の森を縫い進む水先案内人だ。森は地区の共有となっている。所有権は社会の偉大な産物だが、森の入会はその社会性の限界を示しているように思える。繁茂した夏草に覆われる。大雨が降り光が射せば草はほえるそれは当然になりゆきだ。鶏のつがいが見られた。不法投棄の廃棄物だという。鶏はいずれ狸に捕食されるという。それはそれで狸が畑を荒らさない為獣害抑止の一部となっているという。いびつな連鎖といびつな野生である。町へ戻り登記調査や役所調査を行う。午後にも加えて現場やら役所やらの調査を行う。鴨川に戻り現地調査や役所調査や打ち合わせを重ねる。晩御飯は塩鮭、空芯菜の炒め物、野菜、みそ汁等々。日々新しい言葉と出会う長女だが、今日は「おとうさん、『喉をならす』って何?」と聞いてきた。しばし悩む。人間は喉ならすだろうか?頭に浮かんだこと「猫がうれしいときにそうするんだよ」と答えた。調べれば「ひとがおしいそうな料理をみて思わず唾を飲み込むことを差す場合が多い」とある。人も猫も喜びのサインということになる。