
幼い自分が父をどのように見ていたか、思っていたか。
大きかったこと、力持ちであったこと、遠くにいたこと。
それでも、うまくやれていたのも、媒介のおかげ。
母親。祖父。祖母。兄。お客さん。同級生のお父さん。
そういう人が、父のことを口にすることで、父を理解する。
これら、媒介者が無くなる、少なくなることで父を父的なもの
を理解しにくい世の中になっている。
父は近くいて、優しくて、そうであれなければ父自身が孤立してしまう。
父は父的なものはもう希薄してしまって、
父ではなくて「おひげのはえたおかあさん」になってしまった。
距離感がなくなってしまった。
遠くのおおきな存在より近くの便利な存在になってしまった。
嗚呼。媒介者の再生。どうしたらえぇのだろうか。